赤目四十八滝
赤目四十八滝は名張川支流の滝川上流部に連続する滝群で、それぞれに名前が付けられています。日本の滝百選に選ばれていることもあり、ハイキングコースがきちんと整備されていて、特に紅葉の季節には多くの見物客で賑わいます。
<赤目四十八滝簡易MAP>
見たい場所をクリックしてください
赤目山入山口〜竜ヶ壷
赤目山入山口から四十八滝は始まります。この区間は総じて川の流れは速く、時折大きな岩の間をしぶきを上げながら掻い潜っている箇所も多く見られます。
赤目入山口通過直後の滝川。写真の奥が最初の滝、「行者滝」です。
しぶきをあげる川
しばらく歩くと
霊蛇滝
に着きます。
この滝には「天正期に伊賀の国を平定した織田軍の武将が記念に部下に紅葉を無理やり折りとろうとさせたところ、一人の美しい乙女が現れ、滝壺へと身を投じ霊蛇と化して軍を追い返して谷を守った」という伝説が残っています。
霊蛇滝
霊蛇滝の丁度次に位置するのが
「赤目五瀑」
(赤目四十八滝の中で特に有名な五つの滝)の一つ、
不動滝
です。古くから信仰の対象になっていたようで名前も仏教の不動明王にちなんで付けられたそうです。
不動滝
不動滝を過ぎ、10分ほど歩くと「赤目五瀑」の二番目、
千手滝
に着きます。
「千手滝」の名は水が岩を伝って千手のように流れ下るところから付けられたという説や、仏教の千手観音にちなんで付けられたという説があります。
この滝にも「天正期、織田軍に攻められた赤目渓谷近くの柏原城主が恋人の千手姫と共に赤目渓谷へと落ちのび、互いにかばい合って逃げながらもついに追手に滝のそばで追い詰められ、『生きて敵の手に落ちるよりも…』と手を取り合って滝壺に身を沈めた」という伝説があります。
千手滝
千手滝のすぐ奥に位置するのが「赤目五瀑」の三番目の
布曳滝
です。
その名の通り、岩を削った水が布を曳いたようにきれいに流れ落ちています。
この滝には「昔、この地方の豪族の娘の紅姫が召使を連れて紅葉狩りにでかけ美しい景色に歌い踊っていると、いつのまにか切り立った断崖絶壁の上に一人で立っていた。下りる道もなくただ神様に祈っているとやがて『紅葉の枝で百尺の布を織って垂らせば帰れるだろう』というお告げが聞こえてきて、姫はその通りに実行して下りることができ、垂らした布はそのまま滝になった。」という伝説を持ちます。
布曳滝
布曳滝の真上に
竜ヶ壷
という滝壺があります。この滝壺は何と50メートル近くの深さを持つといいます。
「昔、竜ヶ壺に時折姿を見せる女神は岩陰に咲いた山桜を手に入れたいと考え、傍を通った男神に『私は、龍宮の女神です。乙姫様のお言いつけで、あなたを龍宮にお招きに参りました。』と声をかけ、『乙姫様へのお土産に、あの山桜を一枝折ってきてください』と頼んだ。繰り返し頼まれて誘惑に負けた男神は掟を破って山桜の枝を折って渡すとすぐに女神は男神を残して水の中に姿を消してしまい、後に男神は山の神に厳しい罰を受けた。」という伝説を持ちます。
竜ヶ壷。滝の部分の落差は2メートルに過ぎないそうです。
竜ヶ壷〜岩窟滝
布曳滝・竜ヶ壷を過ぎると急に木々に覆われ、一層渓谷の様相を帯びます。観光客も減り、とても神秘的な雰囲気に包まれます。また、周囲の崖にはこの地域に特徴的な
柱状摂理(ちゅうじょうせつり)
(火成岩が冷えて体積が減った時に、柱のようにできる規則的な割れ目)がしばしば観察できます。
霧がかかった渓谷
紅葉がかなり散った後の渓谷。流れは前に比べ穏やかです。
柱状摂理が見られる崖
布曳滝から「赤目五瀑」四番目の荷担滝(にないだき)まではかなり離れています。(徒歩45分程度) 途中、
雨降滝
などのユニークな滝があります。
雨降滝。崖の上から水が雨のように滴り落ちてくる滝です。しばしば虹も見えるそうです。
そして、いよいよ「赤目五瀑」で最も人気が高いという
荷担滝
(にないだき)に着きます。多段構造の滝で正面から見ると荷物を担いでいるように見えることからこの名が付いたといいます。
荷担滝
荷担滝(にないだき)を過ぎると滝川は山椒谷川と津合谷川という二つの支流に分かれ、ハイキングコースは津合谷川の方を遡ることになります。津合谷川になって最初にかかる滝は
雛壇滝
です。その名の通り、細かいいくつもの檀を水が流れ下っていてとてもきれいです。
雛壇滝
さらに5分程度歩くとついに「赤目五瀑」最後の
琵琶滝
にやってきます。滝全体が琵琶の形に似ていることから名付けられたそうです。
琵琶滝
琵琶滝を過ぎると最後にもう一つだけ
岩窟滝
という大きな滝があります。名前の由来は滝の中腹に岩窟(洞穴)があることにあるようです。
岩窟滝
岩窟滝以降
岩窟滝より上流の川はとても穏やかで今まで見られなかった美しさが見られます。川の源流は岩窟滝よりおよそ3キロほど上った所に位置します。
●メモ
◎赤目口駅から滝の入口まではバスを利用したほうがいいでしょう。道も結構分かりにくいので。
◎滝の奥から一つ山を越えると一時間半ほどで同じく紅葉スポットの香落渓(かおちだに)に出ることが出来ます。体力に自身のある方はついでに寄ってみてもいいでしょう。お薦めできます。
写真館トップへ
SEO
掲示板
[PR]
爆速!無料ブログ
無料ホームページ開設
無料ライブ放送